卒園おめでとう!

 皆さまからの温かいご支援のおかげで、今年も園児たちが無事に菩提樹学園での2年間の学びを終え巣立つことができました。一同心より御礼申し上げます。

菩提樹学園卒園式 【日本寺駐在僧便り】
 晴天に恵まれた2025年3月24日、2024年度の菩提樹学園の卒園式ならびに修了式が開催されました。今年度年長組に進級した園児のうち2名が家庭の事情で退園しましたが、38名が卒園を迎えました。当日は園児の父母の皆さまや近隣在住の卒業生の参列を賜り、賑やかな会となりました。

  菩提樹学園の卒園式では、卒園するグラブ組とチャンパ組の園児から進級するカマル組とパンカジ組の園児へと、蝋燭の火を受け渡す恒例のセレモニーが行われています。本年はろうそくセレモニー中ソバー先生が涙する場面があるなど、終始感動的な雰囲気の式典となりました。園児には卒園証書、小学校通学用のスクールバックや文具などが授与されました。
また、年少・年長組全78名中、今年度無欠席だった27名には皆勤賞として洋服がプレゼントされました。
日本寺には子供や孫が学園に通っているスタッフも多く、貰いたての卒業証書をいち早く自慢するために駆け出す園児の姿に私も涙が浮かびました。合掌 

駐在僧 戸田萌岳

春の到来 ホーリー

ホーリー(Holi)は、ヒンドゥー暦のファルグナ(Phalguna)月の満月の日に行われるヒンドゥー教の祭典で、冬の終わりと春の訪れをお祝いする祭典です。2025年は3月14日がホーリーでした。

ホーリーの起源は諸説ありますが、そのひとつに魔王ヒラニヤカシプ(Hiranyakashipu)とその息子プラフラーダ(Prahlāda)のヒンドゥー教の神話にあります。
魔王ヒラニヤカシプの息子プラフラーダは、ヴィシュヌ神を信仰していました。王はこれを嫌い、妹のホリカ(Holika)にプラフラーダを火で焼き殺すよう命じました。しかし、ホリカは炎で焼かれ、ビィシュヌの加護を受けているプラフラーダは無事でした。このことからホーリーは「善が悪に勝利する」することを祝う祭りでもあります。

ホーリーの前夜にはホリカダハーン(Holika Dahan)と呼ばれる儀式を行を行い、焚火を燃やし善が悪に勝利したことを祝います。

菩提樹学園ホーリー 【日本寺駐在僧便り】

菩提樹学園では満月の14日に行われるホーリー当日に先駆けて、学園ベランダにて3月11日にお祝いを行いました。

園児たちは普段通りに通園し朝の学習を終えると、先生からホーリーをお祝いする昼食が配られました。
昼食はビハール州の方言でパッコリーとも呼ばれる「パコラ(Pakora)」(スパイス味の天ぷら)とインドのお祝いの日に食される甘いお菓子「ラスグッラ(Rasgulla)」と「グラブ・ジャムン(Gulab Jamun)」で、日直の生徒の「いただきます」という日本語の号令で一斉に食事をしていました。

園児たちの昼食後は、ご参集くださった保護者と学園の卒業生がベランダに集合し、ソバー園長先生による挨拶がありました。その後子供達は2人1組となって先生から配られた色の粉を顔に塗り合い、色の付け合いをひとしきり終えると、全員参加の色粉の掛け合いの時間となりました。園児たちは集まった家族たちや日本寺スタッフをひとり残らずカラフルにしていき、撮影のために参加した私もカメラを隠しながら色をつけてもらいました。

いよいよ到来する酷暑のシーズンにむけて、一層精進を重ねてまいります。合掌

駐在僧 戸田萌岳

第76回共和国記念日を祝う

 【日本寺駐在僧便り】
 1月26日は1950年インド国憲法が発布され共和国となった記念日で、休日に指定されています。
 2025年は第76回目の共和国記念日となりました。この日は学校や役所では国旗掲揚や国歌斉唱でお祝いをします。また首都デリーでは大規模な式典が開催されます。

 日本寺ではスタッフによるインド国旗、仏旗、日本国旗の掲揚とインド流の万歳三唱で記念日をお祝いしました。

 菩提樹学園ではブッダガヤのウルヴェーラロータリークラブ所属の地域会員の皆様においで頂き、式典で共に憲法発布の日を祝いました。当日は天候に恵まれ、休日ながら登園する子供たちはそれぞれ国旗や国旗カラーの襷など、記念日を祝うさまざまなグッズを持ち寄りました。

 式典では、掲げる国旗の中に色とりどりの花びらをつめ、旗が上がりきったところで花びらが散り落ちるよう準備されており、国旗掲揚の場面では拍手と歓声が上がりました。その国旗台の根元には「ジャレビ(Jalebi)」と呼ばれる小麦粉と水で作った生地を揚げ、シロップ漬けにした菓子とお香が供えられ、インドのお祝い対する日本と異なる丁寧な供養の観念に感動しました。

 式典後は園舎に移動し、ロータリークラブの皆さんより文具とお菓子の贈呈と、先生による「ジェレビ」の配布がありました。

 子供達はこの甘い揚げ菓子が本当に大好きで、すぐに無くならないよう細かく割りながら笑顔で食べている顔がとても愛らしかったです。合掌 

駐在僧戸田萌岳
 

ブッダジャヤンティ参列ツアー

 ブッダジャヤンティは、お釈迦様の誕生・成道・初転法輪・涅槃を一度にお祝いする仏教徒最大の行事です。毎年4月末~5月中旬に行われ、インドでは国民の休日に指定されています。
 また、スリランカ、タイ、ミャンマーなどの仏教国でも盛大に行事が行われます。ブッダガヤでは、世界遺産大菩提寺に各国の比丘・僧侶、仏教徒が集まり大規模な法要と式典が営まれます。
 この度当協会では、ブッダジャヤンティへ参列するツアーを企画いたしました。
 ブッダガヤは酷暑の時期ではありますが、日本寺駐在僧と共に皆さまでブッダジャヤンティに参列し、祈りを捧げませんか。
2024年のブッダジャヤンティはこちらをご覧ください。

ツアーに関してのお問合せは
株式会社 旅企画
〒460-0022 名古屋市中区金山5-3-5
TEL:052-613-8648 FAX:052-613-8649 メール へお願いします。

2024年日本寺除夜の鐘

 【日本寺駐在僧便り】
 2024年12月31日、大晦日法要及び除夜の鐘撞きをお勤めいたしました。本年は安全面への配慮から近隣への一般開放を行わず、来山された日本の方を中心にご参加いただきました。
 大晦日法要は31日の21時半より本堂にて、印度山日本寺勤行聖典の次第に則りお勤めいたしました。法要終了後には参列された日本人参拝者へ除夜の鐘についての短い法話をさせていただきました。
 その後、23時より鐘楼堂において般若心経をお勤めし、戸田より順に、おいでのみなさまに除夜の鐘を撞いていただきました。更に日本寺スタッフも参加し、普段から定刻の鐘を担当している警備スタッフたちは特に張り切って鐘を撞いていました。

 当日は気温が15度ほどと冷え込んでおり、正門の外に立ち並ぶ屋台の前では夕方になると焚き火がいくつもおこされ、地元の方々は皆さん手をかざし暖をとっていました。また年越しは盛り上がりが薄く花火もまばらに上がる程度で、季節ごとに地域で行われているヒンドゥー教のお祭りの盛り上がりとの差に驚きました。普段よりも静かなブッダガヤで低く大きく響く鐘の音を聞きながら、今年1年間に生じた人々の煩悩が少しでも除けるよう、懇ろにご祈念させていただきました。
 以前、大晦日に来山された参拝者や地域の方々からは、コロナ以前に日本寺で振舞っていた“年越しそば“ならぬ“年越しうどん”のご接待の復活を望む声が多くありました。     (駐在僧 戸田萌岳)