印度山日本寺成道会

 12月8日、日本ではお釈迦様がお悟りを開かれた故事(ご成道)をお祝いし、成道会を開催します。印度山日本寺でも1973年(昭和48年)のこの日に開山して以来、毎年日本から関係僧侶が渡航出仕し、現地にある各国寺院の僧侶・比丘衆にも出仕頂き、さらには大勢の日本からのご参列の方々と共に盛大に成道会を営んでまいりました。

 しかしながら新型コロナウイルス感染拡大による政府命令で、2021年3月以降、日本寺は1年半に及ぶ施設の閉鎖を余儀なくされ続けました。しかし、この夏の感染状況改善により9月から日本寺の活動再開が叶いました。

 いまだに日印間の航空路線は通常運航を回復しておらず、今年は日本から赴くのは困難なこともあり、ブッダガヤの世界遺産大菩提寺(Mahabodhi Temple)に所属する比丘衆や大塔を管理する政府機関大菩提寺管理委員会(BTMC)の役員の方々に出仕いただいての成道会開催となりました。この9月の再開後、初めての法要厳修でした。

 現在、大菩提寺管理委員会の建物は老朽化した本館と別棟の所属比丘宿舎の建て替え工事のため、所属比丘衆が日本寺境内の国際仏教徒会館に仮住まいをしております。その縁からこのたびの成道会を厳修していただくことになりました。大菩提寺管理委員会の委員として参加したラジギール霊鷲山の小此木行城師による読経に続き、大菩提寺所属の比丘衆による読経により、お釈迦様の讃仰に加えて世界平和と幸福が祈願されました。

菩提樹学園 朝のプジャ、体操

 菩提樹学園では、毎朝プジャ(礼拝)を行っています。 火・金曜日は日本寺本堂で、月・水・木曜日は園舎のテラスで行います。テラスのプジャでは、まずお釈迦さまに香と花を捧げ、全員でののさま(ほとけ様)の歌を歌います。その後、ディズニーの音楽に合わせて元気いっぱい身体を動かします。

オンライン講演会『仏教美術からみた仏陀への旅路』

 コロナ禍の影響を受け多くの人々が、会いたい人にも会えない、行きたいところにも行けない不自由な生活を強いられています。しかしながらそうした不自由さは、私たちに「真実に大切なもの」は何かを教えてくれている「学びの機会」とも受けとめることもできるはずです。
 今年の講演会は、長野・善光寺・白蓮坊の住職で、画家として数々の作品を発表されてきた若麻績敏隆先生をお招きし、仏教の美術を映像を通してわかりやすく紹介いただき、仏陀への旅をご案内します。すべての日本の仏教の、根本的な聖地への旅をオンラインから学ぶことができますので、奮ってご参加ください。

若麻績敏隆

【講師】若麻績 敏隆先生 (わかおみとしたか)
東京芸術大学美術学部絵画科日本画専攻卒業。
同大学院美術研究科修士課程修了。
大正大学大学院仏教学コース修士課程修了。
現在、善光寺白蓮坊住職、日本仏教看護・ビハーラ学会会長。
東京、長野での個展開催多数。また、仏画をとおして仏教の話に人気がある。

【配信期間】2021年11月15日(月)~30日(火) 期間中いつでもご覧いただけます。

【参加費】1,000円

【お申込み】こちらのフォームよりお申込みください。お申込み後、参加費のお支払い方法をご案内いたします。

【お問合せ】メールまたは、お電話(03-3711-7608)にてお問合せください。

地元小学校へマスク、石鹸を贈呈

 ビハール州の小学校(1年~5年生)は、2021年8月16日から再開が可能となりました。菩提樹学園が再開した8月25日通告のunlock 6に先駆けて、8月7~25日の期間で施行されたunlock5で小学校は8月16日から50%の出席率で再開が通告されました。

 光明施療院の公衆衛生向上活動の一環として、菩提樹学園からほど近いビハール州政府立マスティプール小学校(Mastipur Primary School)にマスク(144人に各2枚)と120個の石鹸を贈呈しました。例年、マスティプール小学校に菩提樹学園の卒園児数名が進学しています。周辺にはその他に私立学校もありますが、マスティプール小学校は公立が故、運営予算も限られており、それらを考慮し、今回の贈呈先に選定いたしました。

 贈呈しましたマスクは、先達て寄付の呼びかけにお応えいただいた関係の皆様から頂 戴したものを活用いたしました。菩提樹学園の園児のみならず、地域への配布が可能なほど充分なマスクのご寄付を賜りましたことに心より御礼申し上げます。
教頭先生に贈呈

 当日菩提樹学園主任のソバー先生が小学校を訪問し、児童たちへ感染を予防するためにはマスクをつけること、また手を洗うことの重要性を説明しました。

ソバー先生の説明に興味津々な児童たち

 感染予防のための知識が充分でない地元の人々も多く、今後も地域住民の防疫に努めてまいります。

日本寺再開

 2021年8月25 日に通告された第6次ロックダウン解除(Unlock6)により寺院の再開が可能となり、9月10日に日本寺が再開しました。新型コロナウイルス感染拡大により2020年3月以降閉鎖は1年半に及びました。閉鎖中は完全なロックダウン期間中を除き日本寺スタッフは出勤し、寺院施設の維持保全に努めてまいりました。マスク着用者のみ参拝を受け入れています。
 周辺の各国寺院も徐々に再開していますが、航空路線や鉄道の運航が完全に戻っておらず、日本寺への参拝者はわずかです。一方、解除後いち早く8月27日に再開した大菩提寺の周辺には、学校行事で訪れている地元の学生達の姿が見られました。

日本寺再開
ANI(Asian News International)が大菩提寺の再開を報道。