練習の成果を家族に披露 菩提樹学園お遊戯会

 2024年12月7日、第46回菩提樹学園お遊戯会が日本寺講堂で開催されました。
 園児たちは、数週間前から演劇のセリフやダンスの振り付けの練習に一生懸命取り組みました。

 朝、登園し、各教室に入るとすぐに本番の衣装に着替え、先生からメイクをしてもらいました。皆の準備が出来ると、教室の前でクラスごとの記念写真を撮り、講堂へ移動しました。

会場は「わが子の晴れ舞台を見よう」と150名を超える保護者や兄弟が集まり、観客で埋め尽くされました。

午前10時、主任のソバー先生の挨拶からお遊戯会が始まりました。
園児たちは、クラスごとにインドのヒット曲に合わせたダンスや演劇を披露しました。

演劇の題名「Van Hai To Jeecan Hai」は、「森林が有れば生命がある」という意味で、インドで自然保護や環境保護のスローガンとして使用されている言葉です。地球にとっての森林の大切さを演劇で表現しました。
 家族の顔を探してダンスを忘れてしまう園児や、練習の成果を発揮し登壇から舞台を降りるまで堂々とした佇まいの園児など、それぞれの個性が光るパフォーマンスを見ることができ、心温まる時間となりました。

 現在日本寺で働いている寡黙なスタッフが演目中の自分の子供を見つけ、誰よりも大きく手を振っている大変微笑ましい一面も見られました。

秋の一大イベント 運動会

10月8日、2024年度の菩提樹学園運動会が開催されました。当日は天気に恵まれ、菩提樹学園園児保護者の他、卒業生や近所の方など、たくさんの方においで頂くことができました。
参加園児は、満3歳児のカマル組とパンカジ組、満4歳児のグラブ組とチャンパ組の79名でした。

菩提樹学園での運動会に参加するのは初めての経験でしたが、それぞれの競技は日本の運動会でも使われている楽曲をBGMとして使用したり、くす玉割りなど日本で行われている運動会の演目をそのまま行なっていたりするものの、同じ機材を使用することができないため、様々な点でインドで運動会を行うための工夫がなされていました。例えば大玉送りに使用する玉は、日本の大玉と同じものがないため、食事に被せておく半円形のフードカバーを二つ合わせたものを使用していたり、日本のパン食い競争ならぬカジャ食い競争という演目では、地域の銘菓である、「カジャ」という甘いパイ生地を揚げたおやつを使用していたりするなど、応援する側も見応えがあるものばかりでした。私はこのカジャ食い競争の最終レースに保護者の方と一緒に参加させて頂き、ゴールまで無事にカジャを咥えたまま走りきり、銘菓を味わうことができました。


子供達はそれぞれの競技に一生懸命に取り組んでおりましたが、演目を応援する保護者や卒園生の子どもたち、また観覧においでになった近所の皆さんの熱気も大変高く、非常に盛り上がりを見せた運動会なりました。 合掌

駐在僧 戸田萌岳

ラクシャバンダン

 2024年8月19日は姉妹と兄弟の絆を確かめ合うヒンドゥー教の祭事、ラクシャバンダン(Raksha Bandhan)の日でした。毎年インド歴のスラバナ(Śrāvaṇa)月の満月の日がラクシャバンダンに指定されています。この日は、姉妹は兄弟の健康と繁栄を願い、兄弟は離れていても姉妹を守ることを約束します。現在では家族に限らず、友人同士でも広くお祝いされています。

 姉妹は兄弟にラーキーという吉祥の紐を結び、兄弟はそのお礼に小さなプレゼントを渡し、甘いお菓子を食べてお互いの関係をお祝いします。この時期になると様々なラーキーが市場に並びます。

 菩提樹学園でも毎年ラクシャバンダンをお祝いしています。まず、無事息災を願う儀式には欠かせない、ティカを額につけてもらい、女の子は男の子の手首にラーキーを結びます。男の子はお礼に女の子にネックレスをつけてあげます。

ラーキー、ネックレスを自慢げに見せて記念撮影

 ラクシャバンダンのお祝いにこの日の給食は、ジャガイモをひよこ豆の粉の衣で揚げたアルチョップ(Aloo chop)とシロップ漬けの甘いドーナツ・クラブジャムン(Gulab Jamun)が出されました。普段園児たちはこれらを食べる機会が少ないので特別な日に出される給食にはいつも大喜びです。

2024年8月15日 独立記念日

 1974年8月15日にインドがイギリスから独立したことを記念し、インドでは8月15日は独立記念日として国民の祝日に指定されています。首都デリーでは、世界遺産でもあるラール・キラー(デリー城)で首相演説などの祝賀行事が行われます。今年は第78回目の独立記念日となりました。

ラール・キラーで行われた祝賀行事の模様

 学校や会社などでは国旗掲揚、国歌唱和しお祝いします。日本寺では大塔管理委員会の僧侶やスタッフを交えて仏旗、インド国旗、日本国旗を掲揚し式典を行いました。

 祝日のため授業はありませんが、菩提樹学園でも毎年式典を行います。今年は日本寺本堂の前で行われ、国旗掲揚とジャナ・ガナ・マナ(インド国歌)を皆で唱和しました。式典終了後、園児達は配られたお菓子を手に笑顔で降園しました。

後日、お絵描きの時間に式典の模様を描きました。

光明施療院 園児への健康診断

2024年4月25日、菩提樹学園園児の健康診断を実施しました。

診断を担当するのはガヤ市内で医院を営むカラン医師です。カラン医師は、元マガダ医科大学小児科部長でもあり、ベテランの小児科医師です。

健康診断は保護者同伴で実施、保護者から聞き取りしながら園児一人ひとりを視診・触診・聴診、場合によっては簡易測定などで診察し、主任のソバー先生が記録していきます。

今回の健康診断では、76人を診断のうち、食欲不振の園児が11名と最も多い症状でした。その他、風邪や咳、発疹などの症状がみられましたが、深刻な兆候は診断されませんでした。しかし、保護者からの聞き取りにより、多くの園児たちがスナック菓子を好んで食べていることやモバイルゲームで遊ぶ園児たちが増えてきていることがわかりました。お菓子を好み食事をあまり食べなくなることでの偏った栄養状態、またゲーム熱中による今後の視力への影響などが懸念されています。

光明施療院は、毎年1回の菩提樹学園園児への健康診断に加え、日頃の園児の体調管理も担っています。